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NAS用SSDの完全ガイド: メリット・選び方・注意点を徹底解説

#NASの知識

NAS用SSDの完全ガイド: メリット・選び方・注意点を徹底解説

16/06/2025

NAS(Network Attached Storage)にSSDを搭載することで、ファイルの読み書きが高速化し静音性省電力といったメリットを得ることができます。一方で、SSDの容量単価や耐久性に関する注意点も無視できません。

この記事では、NASとSSDの組み合わせのメリットから、NAS用SSD選びのポイントや導入時の注意点、現場でよく寄せられる疑問への回答までを詳しく解説します。ぜひ最後までご覧いただき、最適なストレージ環境を整えてください

重要なポイント

  • NASにSSDを搭載することで、高速な読み書き静音性省電力のメリットが得られる。
  • SSDは耐衝撃性と耐久性に優れるが容量単価が高く、適切な容量選定が重要となる。
  • 10GbE対応NASキットとマルチギガ環境がなければSSDの真の性能を引き出せません。
  • RAID構成を組む際は、同一モデル・同一容量のSSDを使用するのが望ましい。
  • HDDとのハイブリッド運用により、コストと性能のバランスを最適化できる。

NASとは?SSDと組み合わせる理由

まずはNASの基礎とSSDを組み合わせる意義を確認しましょう。

NAS(Network Attached Storage)は、ネットワーク上に接続して利用するストレージデバイスのことを指します。複数のPCやスマートフォン、タブレットから同時にアクセスできるため、家庭やオフィスでデータを共有する際によく利用されます。近年では、NASストレージデバイスはさらに使いやすくなり、個人ユーザーでも簡単に導入できるようになりました。

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従来はHDDがNASの主要なストレージでしたが、最近はSSDを組み合わせるケースが増えています。SSDの高速アクセスや衝撃への強さなどの特性が、データへの迅速なアクセスが求められる環境や高い耐久性を必要とする場面で特に重宝されるためです。

しかし、SSDはHDDに比べて容量単価が高く、総容量を確保しにくい一面もあります。そのため、導入の際には、必要容量とメリットを天秤にかけることが大切です。

NASの基本構造とHDD・SSDの違い

NASの基本構造は、専用のOSや管理画面を搭載した本体(NASキット)と記憶媒体であるドライブで成り立っています。NASの基本的な動作原理を理解することは、適切なストレージアーキテクチャを計画する際に役立ちます。NASキットには複数のベイが用意されていることが多く、そこへ複数のHDDやSSDを組み込んで運用します。

HDDは大容量を低コストで実現しやすいため、バックアップにも適したストレージとして長い間利用されてきました。一方、SSDは読み書き速度が速く動作音も小さいため、レスポンスが重要なシーンでは大きな効果が期待できます。

NASの利用場面によって、HDDのみ、SSDのみ、あるいはキャッシュ用SSDと大容量HDDのハイブリッド運用などさまざまなケースが考えられます。用途を明確にしたうえで選択すると、無駄なく性能を引き出せるでしょう。

速度・静音性・省エネ…SSDのメリットを再確認

SSDは読み書き速度が高速で、ファイルのアクセスにかかる時間を大幅に短縮できます。例えば、大量のデータを頻繁に書き換える作業やリアルタイムアクセスが重要な用途では、SSD搭載NASの速度が渋滞を緩和する可能性があります。

また、SSDには回転するディスクが存在しないため振動がほとんどなく、駆動音が少ないというメリットがあります。NASを常時稼働させる環境では、騒音対策としてSSDを選ぶことは大きなメリットです。

さらに消費電力が抑えられる点も見逃せません。連続稼働が前提のNASでは電気代が蓄積されるため、省エネ性能の高いSSDの利点は日常運用で意外に大きな差を生み出すでしょう。

NAS用SSD選びのポイント

NASに適したSSDを選ぶために押さえておきたい基準を紹介します。

NASにSSDを導入する際は、まずどの程度の容量が必要なのかを考えることが重要です。さらにNAS用途では、同時アクセスが多い場合やバックアップ頻度が高いケースもあるため、耐久性や速度にまつわる要件が厳しくなる傾向があります。

また、NASの場合はRAID構成で運用されることが多いため、複数台のSSDを使うか、HDDとの混在を考えるかなど、組み合わせ方にも注意が必要です。最適なSSDを機能面と費用面の両方から検討しておくと、導入後のトラブルを減らせます。

容量・耐久性・速度のバランスを見極める

SSDの容量選びでは、NASにどのくらいのデータを保存するのかを洗い出すことが出発点です。あわせて、書き込み耐久性を示すTBW(Total Bytes Written)やDWPD(Drive Writes Per Day)といった指標も確認し、長期的な運用でも耐えられる仕様を選びましょう。

HDDに比べるとSSDはコストが高く、価格と性能のバランスをどう取るかが最大の課題になります。アクセス頻度の高いファイルを優先的にSSDに置くなど、用途を分けて効率的に使うことで、最小限の容量でも大きな利便性を実現できます。

また、NASで使用されるSSDの速度はインターフェイスにも左右されます。SATA接続とNVMe接続の差は大きく、NASキット側の対応状況をしっかり把握しておくことが大切です。

RAID対応やNASキットの選定ポイント

NASでは、データ保護や高可用性を確保するためによくRAID構成が採用されます。RAID 1やRAID 5などを構成する際、SSDを複数台用意する場合は容量だけでなく、同一モデル・同一スペックで揃えるのが望ましいです。

また、NASキットのスペックも見逃せません。高性能モデルがSSDの性能をフルに引き出すのに適している一方、比較的エントリーモデルのNASはインターフェイスやCPUがボトルネックとなり、SSD本来の速度を十分に発揮できない可能性があります。

導入前に、NASキットのベイ数やメモリ容量、LANポートの速度仕様などをチェックしておきましょう。RAID管理ソフトやバックアップツールとの相性も含め、NAS全体のスループットを最大化できる環境を構築すると安心して運用できます。

NASにSSDを使う際の注意点

SSDを導入するにあたり、知っておくべきリスクと対処法を確認しましょう。

SSDは速度面や静音性に優れる一方、HDDと比べて高容量のモデルが依然として割高です。そのため、大容量を要するデータ保存目的でのNASには、SSDだけでは費用面で負担が大きい場合があります。こうした背景から、必要に応じてHDDとの併用を検討するケースも見られます。

さらにSSDは書き込み可能な容量(寿命)が有限である点を十分理解しておく必要があります。特にNASのように常時アクセスが発生する環境では、複数年にわたって故障を防ぐメンテナンス体制が欠かせません。

コスト・高容量化・寿命とメンテナンス

SSDはHDDよりも高価であるため、大容量化しようとするとコストが一気に跳ね上がる傾向があります。必要となる容量次第では、部分的にSSDを採用して、メインストレージをHDDにするハイブリッド構成も現実的な選択肢となるでしょう。

また、SSDの寿命を考慮する際は、書き込み回数の上限を示す耐久性指標をチェックしておきましょう。NASは常時起動されることが多いため、定期的な状態チェックやファームウェア更新を行って寿命を長持ちさせることが重要です。

データのバックアップ体制も万全に整えておけば、万が一SSDが故障したときでも復旧がスムーズに行えます。耐久力が優れたモデルやNAS用に設計されたシリーズを選ぶことで、リスクを抑えることができます。

ネットワーク帯域と転送速度のボトルネック

SSD自体の読み書き速度がいくら速くても、NASはネットワーク経由でアクセスされるため、1Gbpsあるいは10GbpsといったLANポートの性能やルーターの設定が速度に大きく影響します。

ギガビットLANを使っている場合、実効速度は理論値を下回ることが多く、厚いネットワークやNASキットのインターフェイスがなければSSDの速度をフルに活かせないケースが考えられます。

したがって、高速通信を目指すならNASキットやネットワーク機器を含めた環境全体を見直すことが大切です。もしもSSD搭載による速度向上を最大化したいのであれば、UGREENのDXP4800PlusまたはDXP6800Proのような10GbE対応NASやマルチギガ対応のネットワーク機材等を検討するとよいでしょう。

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NAS SSD導入Q&A:よくある疑問を解決

ここでは、NAS運用でよくある「HDDとの比較」や「RAID構成との兼ね合い」など、導入検討中によく尋ねられるポイントをまとめました。実際の環境や使い方に合わせて最適解を見つけるためのヒントとしてご活用ください。

なぜNASはHDDが多いのか?SSDの必要性は?

NASをHDDで構築するのが一般的な理由としては、まず大容量化とコストメリットが挙げられます。バックアップ用途や長期保管に重点を置く環境では、HDDの大容量を活かしやすいからです。

一方、SSDは読み書きの高速化や静音性、衝撃への強さなど魅力が多く、日常的に頻繁にアクセスするファイルを扱う場合には大いに役立ちます。さらに省エネ性に優れている点から、長期稼働を前提とするNASとの相性は良いといえます。

結論として、NASでSSDを使うかどうかは運用方針によって変わります。高負荷やリアルタイム性を重視すればSSDへの投資価値は高まり、単純なストレージ容量が必要ならHDDを選ぶケースが増えるというわけです。

NASはHDDとSSDのどちらがよいですか?

NASに搭載するストレージには大容量かつコスパに優れたHDDが多く選ばれますが、より高速なアクセスを求める場合にはSSDを検討するのも一手です。HDDは一度に大量のデータを書き込みやすい反面、衝撃に弱いなど物理的リスクも考慮しなければなりません。SSDはアクセス速度の向上や耐衝撃性などの利点がありますが、同容量のHDDと比べてコストが高めになります。家庭用NASではコスパ重視のHDDが主流ですが、高速性を重視したい場合はSSDを組み合わせるのも選択肢の一つです。

RAID構成・複数台運用でおすすめの組み合わせ

NASのデータ保護や可用性を高めるために、RAID構成を組むのは一般的な方法です。複数台のSSDを用いる場合は、同一モデル・同一容量のSSDをそろえると、RAIDコントローラとの相性が良く障害が起きにくくなります。

複数台運用の大きなメリットは、読み書き速度の向上と障害時の冗長性です。特にSSDは書き込み・読み取りが高速なため、RAID 0やRAID 10といった構成でパフォーマンスをさらに高めることが期待されます。

ただし、導入コストとメンテナンス作業が増える点には注意が必要です。運用スタイルに合わせて複数台のSSDをふんだんに使うか、キャッシュ用途のみSSDを選ぶかなど、効果と費用のバランスをきちんと見極めましょう。

まとめ:NAS×SSDでストレージ環境を快適に

最後に、NASとSSDを組み合わせる意義と導入ポイントを振り返り、快適なストレージ環境を構築するための要点を整理します。

NASにSSDを導入することで、読み書き速度の向上や静音性、省電力といった大きなメリットを手にできます。しかし、コスト面やネットワーク帯域による速度制限なども同時に考慮する必要があるため、自身の運用目的や環境を踏まえて最適な構成を選ぶことが大切です。

大きなデータを保存する際には、HDDと併用してSSDをキャッシュや重要ファイル用ドライブに割り当てる方法もあります。さらにRAID構成やNASキットとの相性を確認し、運用を安定させるためのメンテナンスやバックアップ体制もしっかり助長させましょう。

最適なSSDドライブを正しく選び、NASキットの性能を合わせて活かせば、高速かつ信頼性の高いデータ保管環境を手に入れられます。自分に合った運用スタイルを見極めながら、NAS×SSDのメリットを最大限に引き出してみてください。

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