家族とNASの写真を共有する方法
NAS(ネットワーク接続ストレージ)は、自宅内だけでなく外出先からもアクセスできる柔軟な保管場所です。けれど、「使いこなす」のは意外と難しいと感じる人も多いようです。とくに、家族との写真共有となると、「どこまで見せていいか」「どうやって共有するのか」「セキュリティは大丈夫か」といった不安がつきまといます。
このコンテンツでは、すでにNASを導入済みの方が、家族と写真を快適に、安全に共有するための方法を整理しています。

知見:
- NAS写真共有は準備が重要:ファームウェア更新、デバイス確認、容量確保、フォルダ整理などを事前に行うことで、トラブルを防ぎスムーズに運用できます。
- 共有ルールの明確化が安心につながる:誰に何をどこまで見せるか、閲覧だけか追加も許すかを決め、権限設定で安全にコントロールします。
- UGREEN NASは柔軟な共有手段を提供:デバイスユーザー向けの限定共有と、外部向けの公開リンク共有(有効期限・パスワード設定可)が選べます。
- 写真を“楽しむ工夫”が価値を高める:スライドショーや自動アルバム生成、顔認識・AIタグを活用することで、日常的に写真を身近に楽しめます。
共有環境を設計する前に ― “準備段階”
写真を家族と共有するしくみをつくる前に、確認しておきたいことがあります。NASの設定は、思いつきで始めると意外なところでつまずくことがあります。まずは、いまの環境を冷静に見直すところから始めましょう。
準備のチェックリスト
以下の項目に目を通して、どれがすでに済んでいるか、確認してみてください。
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NASの状態:
- ファームウェアが最新になっているか。共有機能やセキュリティ対策は、最新の状態で使うことが前提です。
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利用するデバイス:
- 家族のデバイスを一覧にまとめます。例えば、iPhone、Android端末、PC、スマートTVの対応を調べます。
- 回線速度は写真の転送に影響するので、50Mbps以上の安定した接続を整えます。
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写真の整理状況:
- NAS内の写真フォルダがバラバラになっていないか。
- 撮影日やイベント別に分類されていると、共有設定も楽になります。
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容量の余裕:
- 現在のNASに十分な空き容量があるか。
- あとでアルバムを追加していくことも考えて、ある程度の余裕を見ておくと安心です。
共有のルールを考える
共有とはいっても、誰にどこまで見せるかは人それぞれ。事前に大まかな方針を決めておくと、途中で迷わずにすみます。
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見せるだけか、追加も許すか:
- 家族が見るだけでよいのか、アルバムを作ったり写真を追加したいのか。
- 共有する相手の役割に応じて、権限の設定を変える必要があります。
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外に出す写真と出さない写真を分ける:
- たとえば、親戚に見せたい写真と家族だけにとどめたい写真が混在している場合、それぞれ別のフォルダに分けておくと管理がしやすくなります。
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写真以外のファイルも含めるか:
- 動画やドキュメントなど、他のファイルもあわせて共有する予定がある場合は、それも含めて構成を考えるとよいでしょう。
UGREEN NAS写真共有の手順
UGREEN NASのアルバムは、同じデバイス内の家族や友人との共有が可能であり、また公開リンクを通じてデバイス外の他の人とも共有できます。
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デバイス内のユーザーに写真を共有する
- 「写真>写真」ページにアクセスします。
- 共有したい写真(1枚または複数)を選択します。
- 画面下部に表示される操作メニューから「共有」アイコンをクリックします。
- [共有を作成する]ウィンドウが表示されます。「タイプ」オプションで「デバイスユーザーののみに共有する」を選び、共有ウィザードに進みます。
- 「+」ボタンをタップして、共有相手のユーザーまたはユーザーグループを選択します。
- 「OK」をタップして、選択したユーザーやグループの閲覧・ダウンロード権限を設定します(デフォルトは閲覧のみ)。
- もう一度「OK」をタップして、共有リンクの作成を完了します。共有されたユーザーは、アルバムにアクセスすると対象の写真を閲覧またはダウンロードすることができます。
- 「写真>ツール>共有管理」に進むことで、自分が作成した共有リンクを管理できます。[共有管理]ページでは、共有情報の編集やリンクの削除が可能です。
外部の友人に写真を公開共有する
- 「写真>写真」ページにアクセスします。
- 共有したい写真を1枚または複数選択します。
- 画面下部に表示される操作バーから「共有」アイコンをタップします。
- [共有を作成する]ポップアップ画面が表示されたら、「タイプ」欄で「公開共有」を選択し、共有作成ウィザードに進みます。
- 公開共有では、有効期限、アクセスパスワード(なし/自動生成/カスタム)、および写真のダウンロード可否を設定できます。
- 設定が完了したら、「OK」をクリックすると、共有リンクが自動生成されます。
- 作成した共有リンクをコピーして友人に送信すれば、リンクを開くだけで共有された写真を閲覧できます。
- また、「写真> ツール > 共有管理」にアクセスすることで、自分が作成した共有を管理できます。
アルバムを共有する方法
個人のアルバムは、デバイス内のユーザーに共有することも、外部の家族や友人に公開共有することもできます。アルバムを共有するには、以下の手順に従ってください。
- 「写真 > アルバム」ページを開き、共有したいアルバムの枠にマウスを合わせて、「…」アイコンをクリックします。
- 表示される操作メニューから「共有」を選択し、共有ウィザード画面に進みます。
- 表示されたポップアップで共有のタイプを選択します。
- パプリックシェアリング:有効期限、アクセスパスワード、写真のダウンロード可否を設定できます。
- デバイスユーザーのみに共有する:共享対象ユーザーを指定し、閲覧・ダウンロード・アップロードの権限を設定できます。
アルバムの共有方法は写真の共有方法と同じです。
写真をより楽しむ工夫
写真は保存するだけでなく、日常の中で"見る機会"を増やすことで、ぐっと身近な存在になります。
スライドショーを活用する
NASに保存した写真を、テレビやデジタルフォトフレームに表示させると、自然と家族の目にふれる機会が増えます。スマートテレビと連携させれば、リビングでの団らん中に思い出話が生まれるきっかけにもなります。
たとえば以下のような方法があります:
- スマートテレビにNASアプリをインストールし、特定フォルダをスライド再生
- DLNA(家庭内ストリーミング)対応機器を使って、自動再生するアルバムを指定
- 古いAndroidタブレットを壁掛けにして、フォトフレーム代わりに使う
表示する写真を季節ごとに入れ替えるだけでも、日常の雰囲気が変わります。
家族イベント後のアルバム自動生成
家族旅行や誕生日などのイベントのあと、写真が大量に増えることがあります。整理しきれず、ついそのままになってしまうケースも少なくありません。
UGREEN NAS 撮影日時や位置情報をもとに自動でアルバムを提案してくれる機能があります。たとえば、「週末の旅行写真」「◯月◯日の写真」など、まとめられたアルバムをそのまま共有できると手間が省けます。
時間があるときに、アルバム名やカバー写真だけ編集すれば、見返すときの楽しさも増します。

顔認識やAIタグの活用
UGREEN NAS製品、顔認識や画像解析の機能が搭載されているものがあります。これらを使えば、「子どもだけの写真」「ペットの写真」などを自動で分類できるようになります。
活用例:
- 子どもだけのアルバムを両親用に分けて共有
- 「海」「花火」などテーマ別にまとめて季節のアルバムを作成
- 自分では探しにくい昔の写真も、キーワードで簡単に見つかる
このような機能は、使いはじめに時間がかかることもありますが、写真が増えてくると威力を発揮します。必要に応じて一部の機能だけ有効にするなど、段階的な使い方も可能です。
写真の楽しみ方に"正解"はありませんが、NASの機能を少し活かすだけで、家族との関わり方が豊かになることは間違いありません。見せたい写真が自然と手に届く場所にある。それだけで、日々のなかで写真が生きてきます。