UGREEN NASのセキュリティ設定|不審な接続の確認と自動ロックで不正アクセスに備える
UGREEN NASで不正アクセスのリスクを下げるには、現在の接続を確認する「アカウント活動」と、連続したログイン失敗を自動で制限する「アカウントロックダウン」を設定します。
アカウント活動では、NASに接続しているアカウント、クライアント、接続時間、サービスプロトコルを確認できます。アカウントロックダウンでは、短時間に繰り返されるログイン失敗を検知し、該当するIPアドレスまたはアカウントからの後続ログイン試行を一定期間ブロックします。

これらは、2段階認証、不要な外部公開の停止、適切なアクセス権限と組み合わせて使うアカウント保護機能です。
見覚えのない接続がある場合は、設定変更より先に対処してください。
- 不審なセッションを終了する
- 該当アカウントのパスワードを変更する
- 2段階認証が有効か確認する
- 不要なリモートアクセス、公開サービス、共有権限がないか見直す
UGREEN NASで行うアカウント保護の設定
| 目的 | 使用する機能 | 行うこと |
|---|---|---|
| 現在の接続を確認する | アカウント活動 | 接続中のアカウント、クライアント、IPアドレス、サービスを確認する |
| 連続したログイン失敗を制限する | アカウントロックダウン | 失敗回数とブロック期間を設定する |
| 不審な接続に対処する | アカウント活動 | 対象セッションを終了し、パスワードと2段階認証を見直す |
アカウントロックダウンは、パスワードを繰り返し試すブルートフォース攻撃への有効な補助対策です。ただし、別のIPアドレスからの試行や、公開されているサービスの探索まで停止する機能ではありません。
見覚えのない接続を見つけたときの対処
アカウント活動に見覚えのないデバイス、アカウント、クライアントが表示された場合は、対象のセッションを選択して「終了」をクリックします。これにより、そのデバイスをNASから強制的にログアウトできます。
ただし、セッションを終了するだけでは不十分です。不正アクセスの可能性がある場合は、次の順番で対処してください。
1.不審なセッションを終了する
対象のデバイスを選択し、「終了」をクリックします。
セッションを終了すると、そのデバイスが再度NASへアクセスするには、アカウントのパスワードを入力する必要があります。
2.該当アカウントのパスワードを変更する
不正利用された可能性があるアカウントは、すぐにパスワードを変更してください。
以前に使用したパスワードの再利用は避け、他のサービスで使用していない固有のパスワードを設定します。また、パソコン、スマートフォン、アプリに保存されている古い認証情報も更新してください。
3.2段階認証を確認する
2段階認証が無効な場合は、有効にしてください。パスワードが漏えいしても、認証アプリで生成される追加コードがなければログインしにくくなります。
設定方法は、UGREEN NASの二要素認証設定ガイドで解説しています。
4.外部公開とアクセス権限を見直す
不審な接続が確認された場合は、使っていないリモートアクセス、不要なサービス、過剰な共有フォルダ権限がないか確認してください。
外出先からのアクセス方法や公開範囲の考え方は、UGREEN NASのリモートアクセス設定ガイドをご覧ください。
アカウント活動で現在の接続を確認する
アカウント活動は、現在または直近にNASへ接続したアカウントとデバイスを確認する機能です。
UGOS Proで、次の順番に進みます。
コントロールパネル → セキュリティ → アカウントのセキュリティ

確認できる情報
アカウント活動では、主に次の情報を確認できます。
- 最新の接続時間
- クライアント名
- 送信元IPアドレス
- 接続しているアカウント
- サービスプロトコル(SMB、WebDAVなど)
接続数が多い場合は、ユーザータイプやユーザー名で絞り込むと、特定アカウントの利用状況を確認しやすくなります。

接続方法によってIPアドレスの意味が変わる
アカウント活動に表示されるIPアドレスは、NASへの接続方式によって異なります。
| 接続方法 | 表示されるIPアドレス |
|---|---|
| DDNS | ルーターから取得したパブリックIPv4、またはIPv6アドレス |
| UGREENlink | 127.0.0.1(localhost)または中継ノードのIP |
| NATトラバーサル | NASのローカルネットワークIPアドレス |
| DDNS+リバースプロキシ | NASのローカルネットワークIPアドレス |
一部の環境では、UGREENlink 経由の接続が 127.0.0.1(localhost)または中継ノードの IP として記録されることがあります。この場合、アカウント活動の IP アドレスだけで実際の外部接続元を特定することはできません。
NATトラバーサルやリバースプロキシを使用する場合も、表示されるIPアドレスが外部接続元と一致しないことがあります。
そのため、アカウント活動に表示されたIPアドレスだけを根拠に、恒久的なファイアウォール拒否ルールを追加することは推奨しません。接続方式、接続時間、クライアント、使用アカウントを合わせて判断してください。
アカウント活動は長期保存用の監査ログではない
アカウント活動には、次の記録上の制限があります。
- NASを再起動すると、アクティビティ記録は消去される
- 同じデバイスから複数回ログインした場合、最新のアクティビティ情報だけが保持される
- 過去の接続履歴を継続的に保存する機能ではない
アカウント活動は、現在の接続状況を確認し、不審なセッションを見つけるための画面です。過去のログイン履歴や失敗試行を長期間追跡する監査ログとして扱わないでください。
アカウントロックダウンを設定する
アカウントロックダウンは、短時間に連続したログイン失敗が発生したとき、該当するIPアドレスまたはアカウントからのログイン試行を一定期間ブロックする機能です。
ブルートフォース攻撃の試行回数を抑えるために有効ですが、すべての不正アクセスを防ぐ機能ではありません。強力なパスワード、2段階認証、不要な外部公開の停止と組み合わせて使用してください。
設定は、次の順番で行います。
- コントロールパネル → セキュリティ → アカウントのセキュリティに進む
- 「アカウントロックダウン」をONにする
- 「編集」をクリックする
- ブロックを発動する失敗回数とブロック期間を設定する
- 「OK」をクリックして保存する
初期設定では、次の条件が設定されています。
| 項目 | 初期値 |
|---|---|
| ブロック発動条件 | 5分以内に6回のログイン失敗 |
| ブロック期間 | 5分間 |
まずは初期設定で運用し、正規ユーザーの誤入力や不審な試行の発生状況を確認してください。
失敗回数を過度に少なくしたり、ブロック期間を極端に長くしたりすると、正規ユーザーの誤入力による利用停止が起こりやすくなります。設定を変更する場合は、利用人数、外部アクセスの有無、実際のブロック状況を踏まえて判断してください。
ホワイトリストは例外として使用する
ホワイトリストに登録したアカウントは、アカウントロックダウンによる自動ブロックの対象外になります。
設定手順は次のとおりです。
- アカウントロックダウンの設定画面で「ホワイトリスト」タブを開く
- 「追加」をクリックする
- 「ユーザーを追加」または「ドメインユーザーを追加」を選択する
- 登録するアカウントを選択する
- 「確認」をクリックして保存する
ただし、日常的に使用する管理者アカウントを、利便性だけを理由にホワイトリストへ登録することは推奨しません。
ホワイトリストはログイン失敗回数による自動ブロックを回避できる一方で、そのアカウントに対するブルートフォース対策を弱めます。
ホワイトリストは、継続運用上どうしても自動ブロックを避ける必要があるアカウントに限って使用してください。管理者アカウントには、強力で固有のパスワードと2段階認証を設定し、誤入力を減らすためにパスワードマネージャーを利用する方が安全です。
ブロックリストを確認・解除する
アカウントロックダウンが発動すると、該当するIPアドレスまたはユーザーがブロックリストに追加されます。
ブロックリストでは、現在ブロックされている対象を確認できます。
- ブロックリストの確認:ブロックリストタブで、ブロック中のIPアドレスやユーザーを確認する
- 手動解除:正規ユーザーの誤入力と確認できた場合、対象を削除してブロックを解除する
- ホワイトリストの確認:例外として登録したアカウントを確認・削除する
ブロックされたユーザーを解除する前に、そのログイン失敗が正規ユーザーによる誤入力なのかを確認してください。不明なIPアドレスや心当たりのないアカウントを、単にアクセスできないという理由だけで解除してはいけません。
アカウント活動・ロックダウン・ファイアウォールの役割
不正アクセス対策では、各機能を混同せず、それぞれの役割に合わせて使うことが重要です。
| 機能 | 主な役割 | できないこと |
|---|---|---|
| アカウント活動 | 現在または直近の接続状況を確認し、不審なセッションを終了する | 長期的なログイン履歴の保存、失敗試行の監査 |
| アカウントロックダウン | 連続したログイン失敗を一定期間ブロックする | すべての攻撃や別IPからの試行を停止する |
| ファイアウォール | 接続元IPやサービスに対するアクセスを制限する | 不審な接続の正誤をIP表示だけで判断する |
| 2段階認証 | パスワードに加えて追加の認証を要求する | 不要な公開サービスや過剰な権限を自動でなくす |
リモートアクセスを利用する場合は、アカウントロックダウンだけに依存せず、公開経路、使用するサービス、アカウント権限をあわせて見直してください。
よくある質問
NASに不正アクセスされた可能性は、どう確認できますか?
アカウント活動で、見覚えのないアカウント、クライアント、接続時間、サービスプロトコルがないか確認します。
ただし、IPアドレスだけで不正アクセスを断定することはできません。UGREENlink、NATトラバーサル、リバースプロキシでは、表示されるIPアドレスが実際の外部接続元と一致しない場合があります。心当たりのない接続がある場合は、不正アクセスの可能性を前提にセッション終了と認証情報の見直しを行ってください。
不正アクセスが疑われる場合、最初に何をすべきですか?
最初に不審なセッションを終了し、該当アカウントのパスワードを変更してください。続けて2段階認証を確認し、不要なリモートアクセス、公開サービス、共有フォルダ権限がないか見直します。
セッション終了だけでは、漏えいしたパスワードや過剰なアクセス権限による再アクセスを防げません。
UGREENlink接続で127.0.0.1と表示されるのは異常ですか?
異常ではありません。UGREENlink経由の接続は127.0.0.1(localhost)と表示されます。この表示だけでは外部接続元を特定できないため、接続時間、クライアント、使用アカウントなどをあわせて確認してください。
まとめ
UGREEN NASのアカウント保護では、アカウント活動で接続状況を確認し、アカウントロックダウンで連続したログイン失敗を制限します。
見覚えのない接続を確認した場合は、セッションを終了するだけでなく、パスワード変更、2段階認証の確認、リモートアクセス設定と権限の見直しまで行ってください。
ホワイトリストは便利な機能ですが、管理者アカウントを無条件に例外化するための設定ではありません。必要最小限に限定し、強力なパスワード、2段階認証、適切なリモートアクセス設定と組み合わせて運用してください。
