UGREEN NASの電気代はいくら?モデル別の消費電力と節電設定
NASの導入を検討している人も、すでに使っている人も、毎月の電気代がどのくらいかかるのかは把握しておきたいところです。
結論から言うと、UGREEN NASの電気代はモデルによって月約327〜1058円程度です。最も省電力なDH2300であれば、稼働時でも約13Wで月の電気代は約327円。2ベイのDXP2800は稼働時約16Wで月約403円。4ベイのDXP4800 Plusは稼働時約42Wで月約1058円です(いずれも電力単価35円/kWhで計算)。
ただし、上記の計算は「24時間フル稼働」を前提とした最大値です。UGOS Proの省エネ設定(HDDスリープ、スケジュール電源オン/オフ等)を活用すれば、実際の月額電気代はこの計算値よりも低くなります。

UGREEN NASの消費電力はどのくらいか(モデル別データ)
| モデル | ベイ数 | CPU | 待機時(公式) | 稼働時(公式) |
|---|---|---|---|---|
| DH2300 | 2ベイ | A72+A53 8 Core | 約3.3W | 約13W |
| DH4300 Plus | 4ベイ | A76+A55 8 Core | 約7W | 約23W |
| DXP2800 | 2ベイ | N100 | 約5.25W | 約16W |
| DXP4800 Plus | 4ベイ | 8505 | 約18W | 約42W |
| DXP6800 Pro | 6ベイ | 1235U | 約24.9W | 約43W |
| DXP8800 Plus | 8ベイ | 1235U | 約29W | 約70.3W |
待機時と稼働時で消費電力はどのくらい違うか
NASの消費電力は、常に一定ではありません。「待機時(アイドル)」と「稼働時(アクティブ)」で大きく変動します。
待機時とは、NASの電源は入っているが、誰もアクセスしておらず、バックアップや同期も実行されていない状態です。この間、CPUは最低限の処理しか行わず、HDDもスピンダウン(回転停止)していれば消費電力は最小値に近づきます。
稼働時とは、ファイルの読み書き、写真の自動バックアップ、AI写真分類のインデックス作成、動画のストリーミング再生、Dockerコンテナの実行など、NASが実際にデータを処理している状態です。
UGOS NASで設定できる3つの省エネ機能
前のセクションで計算した月額電気代は「24時間フル稼働」を前提とした最大値です。実際の運用では、UGOS Proに搭載されている省エネ機能を活用することで、消費電力を大幅に下げられます。ここでは、設定するだけで効果が出る5つの機能を、節電効果の大きい順に紹介します。
① 省電力モード(NAS全体の消費電力を一括で抑える)
節電効果:大きい(最も手軽)
UGOS Proには、NAS全体の消費電力を包括的に抑える「省電力モード」が用意されています。
設定手順:
- ブラウザでUGREEN NASのWeb管理画面を開き、管理者アカウントでログインする
- メニューから「コントロールパネル」→「ハードウェアと電源」を開く
- 「一般」内の「電源管理」にある「省電力」をオンにする

家庭ユーザーの大半は、省電力モードをオンにしたまま運用して問題ありません。 NASの初期セットアップが完了したタイミングで、最初にオンにしておくことを推奨します。
② HDDスリープ(アイドル時のドライブ自動停止)
節電効果:最も大きい
HDDスリープは、一定時間アクセスがないときにHDDの回転を自動停止し、消費電力を大幅に下げる機能です。
設定手順:
- UGOSの管理画面にログインする
- 「コントロールパネル」→「ハードウェアと電源 」→「電源」→「HDD ハイバネーション」を開く
- 「HDDスリープ」の待機時間を設定する(10分〜数時間から選択可能)

③ スケジュール電源オン/オフ(夜間や不在時の自動シャットダウン)
節電効果:大きい(使い方による)
HDDスリープが「HDDだけ止める」のに対して、こちらはNAS本体ごと電源を落とすため、消費電力はほぼゼロになります。
設定手順:
- UGOSの管理画面にログインする
- 同じく 「ハードウェアと電源」→「電源」 を開き、
- スケジュールの内容を設定します。
- 頻度:毎日 / 平日 / 週末 / カスタム から選択
- 時間:電源をオン/オフしたい具体的な時刻や時間帯を指定
- 動作:スタートアップ か シャットダウンを選択
- 設定が終わったら 保存/適用 し。

外出先からUGREENlink経由でアクセスする習慣がある場合や、夜間に自動バックアップを実行するスケジュールを組んでいる場合は、電源オフのタイミングとバッティングしないよう注意してください。外出先からの接続設定やUGREENlink以外の方法も確認したい場合は、NASのリモートアクセス設定を参考にすると、電源スケジュールとリモート利用のタイミングを調整しやすくなります。
ハードウェア選びで消費電力を下げる方法
UGOS Proの省エネ設定はNASの運用中に調整するものですが、購入するハードウェアの時点で消費電力の上限はほぼ決まります。 特にHDDの選択は、NAS全体の消費電力に対する影響が大きいため。
5400RPM HDD vs 7200RPM HDD(回転数と消費電力の関係)
NAS用HDDを選ぶ際に最も分かりやすく消費電力に効く要素が、ディスクの回転数です。
| 項目 | 5400RPMクラス(例:WD Red Plus) | 7200RPM(例:WD Red Pro) |
|---|---|---|
| 稼働時の消費電力 | 約4〜6W | 約8〜9W |
| アイドル時の消費電力 | 約3〜4W | 約6〜7W |
| 読み書き速度 | 約180〜200MB/s | 約210〜250MB/s |
| 動作音 | 静か | やや大きい |
| 発熱 | 少ない | やや多い |
※上記の消費電力はNAS用HDDでよく見られる範囲の目安です。同じ回転数でも容量(プラッタ枚数)、キャッシュ容量、世代、型番によって数値は変動します。購入前にメーカーの製品データシートで該当モデルの公式値を確認してください。
家庭での写真・動画バックアップが主な用途であれば、5400RPMクラスで十分です。
よくある質問(FAQ)
NASは24時間つけっぱなしにする必要がありますか?
用途によります。スマホの自動バックアップを使うなら、24時間稼働が推奨です。
UGREEN NASの自動バックアップ機能は、スマホがWi-Fiに接続されたタイミングでNASにデータを転送します。NASの電源がオフの状態では転送が実行されないため、自動バックアップを活用する場合はNASを常時起動しておく必要があります。
UPSを接続すると消費電力は増えますか?
わずかに増えますが、電気代への影響は月数十円程度です。
UPS(無停電電源装置)は内蔵バッテリーへの充電と待機動作のために常時少量の電力を消費します。UGREEN NAS 120W DC UPSの場合、待機時の消費電力はごくわずかで、月額電気代への影響は数十円程度です。
UPSの役割は省エネではなくデータ保護です。NASのデータ書き込み中に停電が発生すると、ファイルシステムの破損やRAIDアレイの不整合が起きる可能性があります。UPSが停電を検知すると、NASを安全にシャットダウンする時間を確保してくれます。日本は地震や台風による停電リスクが少なくない環境のため、消費電力の微増よりもデータ損失の防止を優先して、UPSの導入を推奨します。
RAID構成によって消費電力は変わりますか?
RAID構成そのものが消費電力に直接影響することはほとんどありません。消費電力に影響するのは、搭載するHDDの台数です。
RAID 0、RAID 1、RAID 5、RAID 6のどれを選んでも、NASが消費する電力はほぼ同じです。RAIDはデータの書き込み方法(ミラーリング、パリティ計算等)を制御する仕組みであり、HDDの回転数や稼働状態を変えるものではないためです。
ただし、RAID構成の選択は搭載するHDD台数の判断に影響します。 たとえば実効容量8TBを確保したい場合、RAID 1なら4TB×2台(合計2台)、RAID 5なら4TB×3台(合計3台)が必要です。HDD 1台あたり稼働時約5Wとすると、2台構成と3台構成で約5Wの差が生じ、月額で約130円の差になります。
消費電力の観点だけで言えば、同じ実効容量を少ない台数で実現できるRAID構成(RAID 1や大容量HDD×少数台)のほうが省電力です。ただし、RAID構成は消費電力ではなくデータ保護レベルと容量効率のバランスで選ぶべきです。RAID構成ごとの実効容量はRAIDカリキュレータでシミュレーションできます。各RAID構成の特徴と選び方についてはNASのRAID選び方で詳しく解説しています。
まとめ
UGREEN NASの電気代は、多くの人が想像するほど高くありません。まずは自分のモデルの消費電力を確認し、月額電気代を計算してみてください。月数百円で家族全員の写真・動画を安全に保存できる基盤が手に入ると考えれば、NASの電気代は十分に合理的な投資です。
